タスク処理的分人
埼玉からこんにちは。あなたの街の文系男子、トム・ヤムクンです。
今日はタスク処理に関して、僕の開発した重要な概念についてお話ししします。
その名も「タスク処理的分人」です。
分人とは
そのお話をする前提として、まず「分人」についてご説明しなくてはいけません。
分人とは、作家の平野啓一郎が提唱した概念です。
「会社での私」と「家庭での私」と「友だちといるときの私」など、さまざまな場面での自分を別個の人格として(便宜的に)扱おう、というものです。
現代人は、いろんな場面において様々な役割を演じることが求められます。
しかし一方でそのことはアイデンティティのゆらぎを引き起こしていました。
平たく言ってしまえば「会社にいる時の私と、友達といる時の私はどっちが本当の私なんだろう?」っていう感じですね。
これを解決してくれるのが「分人」という発想です。
「分人」とは「分かれた人」という意味です。「別々に役割を演じている自分をあるがままに受け入れよう」(すべてを包括する「本当の自分」なんてなくていいんだ)という発想なわけですね。
タスク管理における「分人」
さて、このブログでたびたび取り上げているタスク管理においてもこの「分人」の発想が活かせるのではないか、というのが今回のお話です。
僕はこの発想をタスク管理的分人と名付けました
タスク管理において悩みどころなのがどのタスクをいつ実施すればいいかということです。
例えば家計簿をつけるには、家計簿として使っているノーとのある家に帰らなければなりません。
会社の同僚と打ち合わせをしたければもちろん仕事場にいなければなりませんよね。
前者のタスクは家庭ではできませんし、後者のタスクは仕事場ではできません。そこで、「どのタスクをどこで実行するかという分別をあらかじめしておくこと」が有効になってくるわけです。
すなわち GTD で言う「コンテクスト」がこの「タスク管理的分人」という概念に近いのかもしれません。
そしてもう少しこの考えを進めていくと、タスク管理とはすなわち、
「未来の自分や、ある場所にいる自分にそれぞれ得意な仕事があり、そこに適材適所を徹底しつつ仕事を振り分けていくということだ」
と考えることができます。
その効果
「会社にいる自分」くんは仕事の情報にはアクセスし放題ですし、「仕事のできる自分」を演じているので多少の無理を聞いてくれるでしょう。
しかしこの「会社にいる自分」くんというのは家庭にある家計簿ノートだったり、その他のプライベートなものには基本、アクセスできませんし、 「友達と遊びの約束をする」というのは周囲の環境が許さないところがあります。
このように、あたかもそれぞれのシーンにおける自分を、タスク管理をしている自分の「部下」あるいは「人材」のように扱い、彼らの得意分野と不得意分野を把握することで適切なタスクを振り分けることができるわけです。そして、この部下――すなわちタスク管理的分人たち対する適切な指揮命令を行うことがタスク管理の肝になってくるのです。
というわけで、日夜、効率的なタスク管理について思いをめぐらせ、トイレに行く暇もない僕が提唱する、「タスク管理的分人」についてお話しました。
この「タスク管理的分人」をうまく使いこなして、みなさんも分人たちとの「チーム作業」で、よるハイレベルなタスク管理をしてみてください。
トム・ヤムクンでした★