「時間のかかるタスクにまず取りかかること」の重要性

タスクを処理する際の鉄則に関して、以前、以下のような記事を書きました。

仕事が早く終わる! タスク処理の優先順位

その中でも触れたことなのですが、今日、特にフィーチャーしたいのが「時間のかかることを先に済ませる」というのが重要である、ということです。

僕たちが日々、仕事や私生活で扱うタスクには、「実施しないと顧客や上司をガチで怒らせる」ような超重要なタスクから、「実施しなくてもまったく問題ないばかりか、実施するとかえって時間の無駄遣いになる」ような重要度の低いタスクまで、さまざまなものがあります。

このように重要度の高低でタスクを分別することも、もちろん必要なのですが、今回、お伝えしたいのは、

重要であろうがなかろうが、単純に「時間がかかる」というだけでも、そのタスクを優先して進めることは必要である、ということです。

つまり、

夕食を自炊するか、外食で済ませるか

という問題は、どちらを選んだところで、たったひと晩の話であれば家計にも時間管理にもさしたる影響はありません。誰に迷惑をかけるわけでも、今後の自分の人生に重要な影響を及ぼすわけでもない、というのはわかっています。

しかしそれでも、「自炊する」という選択をしたならば、テレビ番組の録画予約をするよりも早めに、まず「自炊する」タスクにとりかからなければならないのです。

 

この記事を書こうとしていたときにちょうど読んでいた本で、まさしく同じことを2009年に大橋悦夫さんが言っていました。

非常に参考になる本ですのでぜひぜひお読みください。

ちなみにこの本

は、なにかの参考になるわけではないですが面白いです( ・´ー・`)

僕の書いた本です。

 

 

時間がかかるタスクから取り掛かることのメリットとは

さして重要でないタスクでも、時間がかかる以上、早めに取り掛かる必要があるのはなぜなのか?

時間がかかるから、という循環論法で片付けることもできますが、ここはひとつ、丁寧にご説明していきましょう。

 

 

心理的負担が小さい

時間がかかるタスク、というのは、たとえ上司や顧客に怒られる恐れがなくても、体力的に大変ではなくても、それだけで心理的負担が大きいものです。

   幽霊の正体見たり枯れ尾花

という川柳(?)にもあるように、その正体がわかってしまえば怖くはない、すなわち、「夕食を作る」というおっくうなプロジェクトも、「野菜を切って」「皮を剥いて」「味付けをして」「煮込む」という個別のタスクに分解することで、難なく取り組めるようになるわけです。

しかし、たとえば「煮込む」には長い時間がかかる、ということは「夕食を作る」に「煮込む」が含まれるとわかる時点、つまりは分解した時点ではじめてわかるわけで、だからこそ、早めにこの分解という段階を済ませておく必要があるのです。

 

 

時間がかかるタスクは、それが増減する幅も大きい

これも重要なポイントです。

 

あるタスクにかかる時間が1時間だと、事前に見積もっていたとしましょう。

しかし、実際にはそのとおり、ぴったり60分00秒で終わるわけでは、もちろんありません。毎日同じタスクを繰り返しているとわかりやすいのですが、56分で終わる日もあれば、なんらかの事情で70分かかってしまう日もあるでしょう。

時間がかかるタスクはそれを構成する要素も多くあるため、10分かかるタスクなら毎日プラスマイナス2分で済んでも、60分かかるタスクは12分の増減の幅がある可能性も高いです。どちらも増加率は同じ20%ですが、これほど大きな違いが生まれてしまうのです。

つまり、見積もりを逸脱する時間も、時間がかかるタスクは多くなる傾向にあるのです。

ここで考えるべきなのは、1日の仕事が始まってすぐのタイミングで60分の時間オーバーが発生する場合と、もうすぐ定時というタイミングで60分の時間オーバーが発生する場合、どちらが立て直しやすいか、ということです。

前者であれば、残りの数時間でなんとか60分のロスを吸収できる可能性も高いですが、後者では残業必至ですよね。

このようなわけで、時間がかかるタスク(=タイムロスが発生しやすいタスク)ほど最初にとりかかるのがおすすめなのです。

 

 

楽になっている実感を得られやすい

これは上記と同じことを逆の言い方で説明しているだけという説もあるのですが、時間のかかるタスクから消化していく以上は、後になればなるほど「今やっていること」の所要時間は短くなっていきます。これが、いかに心理的に楽か、というのは想像がつくでしょう。

それでも定時が6時なのは変わらないにしても、やはり、ひとつひとつのタスクにかかる時間がどんどん短くなっていく、というのは限りなく気持ちを楽にしてくれます。

あとになればなるほど、加速度的に残りの見積もり時間が減っていくため、安心感を得やすいのです。

 

 

順番を変えるだけで効果を発揮する

以上のように、「時間のかかるものほど先にとりかかる」というテクニックによって大きな効果を得ることができます。

ここでポイントになるのは、このテクニックはなにか特別な作業を追加するでもなく、ただ、いつもやっていることの「順番を入れ替える」だけで実践できる、ということです。

しかし、その効果はけっこう大きなものですので、ぜひぜひお試しください。

トム・ヤムクンでした。

 

 

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トム・ヤムクン

ライフハックと手帳を駆使して作家を目指している人。得意分野は手帳と日本史。Twitterアカウント:@tomyumkung01 ※このブログはAmazon.co.jpアソシエイトに参加しています。