モレスキンとロルバーンとトラベラーズノートはそれぞれ、どういう用途に向いているのか
「手帳版“自分探しの旅”」はいつ終わる?
こんにちは、あなたの街の文系男子、トム・ヤムクンです。
手帳やノートが好きな方は、「自分にぴったり合った」ものを求めて、買い替えをしまくった経験が1度や2度はあるのではないでしょうか?
スケジュール帳であれば「アレも気になるけど、いまはこっち使ってるから来年挑戦しよう」となるのですが、ノートというのは1年に1冊と決まっているわけではありませんので、さらにジプシー具合が加速してしまいがちですよね。
そろそろひとつのノートに落ち着きたい、という方のために、今回はモレスキン、トラベラーズノート、ロルバーンの使い分けについてお話しします。
社会人になってからも、「ノート」を使う機会は以外と多いもの。打ち合わせや会議の内容を書き留めたり、旅行の計画や行きたい場所などを書いて旅に持ち出したり、あるいは、アイディア出しのためにマインドマップを書いてみたり。
このような方は書き方のみならず、ノートそのものの選び方にもこだわることで、より効果的な、自分に合った使い方ができるのではないでしょうか?
使い終わったノートを一個のモノとして愛でるという観点
高校生のときの勉強ノートは、ページがいっぱいになったらどうしていましたか? よほどこだわりがある方以外は、捨てていたという方が多いのではないでしょうか。
しかし、大人になればなるほど「情報」というものの重要性に気づいたり、愛着が湧いたりして、とっておきたい気持ちも起こりますよね。
そういう観点からすると、モレスキン、トラベラーズノート、ロルバーンはそれぞれ、大人の使うノートとして向いているのでしょうか? 以下に、それぞれの特徴を掲げます。
モレスキン
●メリット
・手に持ったときの存在感が違います。
・長期保管を前提にするならモレスキン
・よいモノを使うことで、自分そのものの価値が上がったように感じ、自信につながる
●デメリット
・価格が高い
・1カテゴリに1冊を持つか、あえて1冊のみを使うなら付箋やタグなどを使って検索性を高める必要がある。
「何十年も保管が効くのか」という点に関してはおそらくまだ証明されていないものの、やはり「いいモノを使っている」という感覚をもたらしてくれるのはモレスキンでしょう。同じサイズのモレスキンが本棚の1段ぶんすべてを占領したらさぞ壮観なのではないでしょうか。
ただ、これをずっと普段遣いの手帳としてずっと使い続けるとなると、勇気とお金は必要ですよね。また、基本的に仕組みは普通の綴じ手帳(ノート)なので、検索性を高めるには、目次を作るなど、各自、工夫する必要があります。
ロルバーン
●メリット
・安いものを使いたい、あるいはスキャンしたいなどの切り取って使う需要があるならロルバーン
・1冊にひとつの目的をもたせるノートにはぴったり。安いので気軽に何冊も所有できる。●デメリット
・やはり切り込みのあるリングノートである以上、長期保存には向いていないのかもしれない。
・最大の欠点は、トラベラーズノートと違ってページがなくなるということである。
→家に置いて使うノートとしては向いているかも。
ロルバーンの最大の特徴は、高品質の割に価格が数百円(一例)と安いことです。ただ、ページが切り取れる構造になっているがゆえに、便利な反面、長期保存に向くのか、ということに関しては考えどころですね。
これもそう古い商品ではないので証明はされていないものの、ページに切り取り線が入っていて、何度もページをめくる動作を繰り返していれば、自然に切り取り線から意図せず破れてくるのではないでしょうか? 一生保存したい日記帳としてはいささか心もとない気がします。
しかし、むしろ使い終わったページや、1冊使い終わったタイミングでまるごと切り取ってスキャンすれば、デジタルで保存できるので、「モノとしての手触りや質感」などを保存したいという方以外にはおすすめです。
トラベラーズノートの時系列方式
まず前提として、トラベラーズノートの時系列方式の使い方をご説明したいと思います。トラベラーズノートはそもそも、薄い綴じ手帳(リフィル)を革の表紙に2~3冊はさんで持ち歩く、というのが標準のスタイルです。
そのため、「1冊めは仕事用のメモ、2冊めはスケジュール、3冊目は来年も使いたい重要な情報」などといった使い分けをリフィルごとにすることが可能なのですが、僕はあえて「時系列で書き、1冊目がいっぱいになったら2冊めに入り、そこも時系列で書く」というやり方を推奨したいと思います。
つまり、1冊目と2冊めの間には、1冊目のほうが古い、ということ以外に内容の違いはなく、すべてがカテゴリ別ではなく時系列で記載されていきます。
この方式のメリットは、「トラベラーズノート全体がいっぱいになったとしても、ノートから抜き取るのは古い60ページ(ていど)のぶんだけ」ということです。しかも古い情報はそれだけユーザーにとって価値が下がっている可能性が高いですので、ノートの引き継ぎにともなうリスクが最小限で済むのです。
さて、この「時系列方式」を採用したうえで、トラベラーズノートの長期保存のメリットとデメリットをお話していきます。
トラベラーズノート
●メリット
・新しいノートに内容を書き写すなど、引き継ぎの手間がいらない→頻繁に書き込むノートに向いている・デザインはおしゃれ
●デメリット
・表紙が硬くないので書きづらい
・リフィルが増えると、保管が大変。モレスキンと違って本棚にずらっとリフィルだけ並べてもそれほどサマにならない。
結論
というわけで結論です。
●長期間で1冊を、ある特定の目的に使うもの→モレスキン
●メモや、議事録、勉強ノートなど、あとからまとめ直す需要がある内容→ロルバーン
●なんでも書くためのメインのノート(いわゆる母艦ノート)→トラベラーズノート
というスタイルが、それぞれのノートの「保存」という観点からみたおすすめの使い方。
まず、モレスキンは読書ノートや、仕事の重要な事項を書き込むマニュアルなど、長期間「使い続ける」ものにおすすめです。頻繁に購入するのは金銭的にツラく、また、持ち歩くことで自信につながる、というのがモレスキンの特徴ですので、あまり買い換えず、それでいていつも持ち歩くこのような使い方がぴったりなのではないでしょうか?
そして、ロルバーンは切り取れる(そのため長期保存には向かない)ということ、また、安いので複数を購入しても懐が痛まないという観点から、一時メモとして使い、そもそも長期保存を前提としないような使い方がおすすめです。でもちょっとしたメモ用にロルバーンのおしゃれなメモ帳を持っていると、やっぱりテンションは上げてくれます。
最後のトラベラーズノートは、書き込む量が多いときにその真価を発揮してくれます。母艦ノート(なんでもノート)や、会議に頻繁に参加する方の議事録用ノートなどにぴったり。
ただ、表紙が硬くはないので、立ったまま書いたりするような用途には向かないかもしれません。
このように、モレスキン、ロルバーン、トラベラーズノートについて、それぞれ、長期保存の観点からぴったりの用途を考えてみました。みなさんもシーンに合わせてうまくノートを使い分けて、ワンランク上のノートユーザーになってみてください。
トム・ヤムクンでした。
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