文系の人のためのEXCELテクニック(1) おいしくない給食
文系社会人はEXCELの夢を見るか
EXCELなんて使わない?
みなさんこんにちは、あなたの街の文系男子、トム・ヤムクンです。
今日は珍しくEXCELのお話です。
EXCELは日本でも、職場に必須のツールという扱いを受けていますが、一方で「まったく普段の仕事で使わない」もしくは「せいぜい予算とかの足し算にしか使わない」という方も多いのではないでしょうか。
ことに、データ入力などとは無縁の仕事をしている文系の方にとってはEXCELはPC内で眠らせておくだけの無用の長物である場合もあると思います。
しかし、実はEXCELは文書作成などにも効果的で便利なツールであるため、今日は僕の考えるEXCELの文系っぽい活用法をご紹介したいと思います。
“&”で文字列結合が便利
たとえば、同じような文書だが細部が違うものを大量に作る、というパターンの文書作成をする場面もあるはず。
そのようなときに便利なのが”&”を使った文字列の結合です。
これがどういったものか、というのはのちほど説明いたしますが、まず、これが役立ってくれる具体的なシチュエーションを想定してみます。
給食まずい問題をネーミングで解決しよう
何年か前、ある自治体で「生徒が給食を残す割合が異常に高く、まずいと不評」という件が不評になりました。
それでなくても、給食というのは予算や配膳の体制などの事情から、不人気なメニューを生んでしまいがちです。
以下の記事によると、不人気な給食のメニューは
1位 レバー
2位 酢のもの
3位 牛乳
4位 レーズンパン
5位 グリンピースごはん
のようです。
あるある!「嫌いな給食のメニュー」ランキング 1位は大差でアレに…<ニュースサイトしらべぇ
しかし、これをEXCELで解決する方法があります!
それは……
西洋の女性名+おばさんの+料理名 で、10倍おいしそうになる
以下の商品名をご覧ください。
・マギーおばさんのチョコチップクッキー
・ステラおばさんのアメリカンカントリーのお菓子
・クレアおばさんのクラムチャウダー
そう、
西洋の女性名+おばさんの+料理名
というネーミングの黄金パターンを使えば、料理が100倍おいしそうに見えるではありませんか。
どうしておいしそうに感じるのか
くにキャラクター性を感じない絶妙の「スタンダードネーム + おばさん」という抽象性が、「おいしい料理を作ってくれる」というイメージを抱かせやすいのでしょう。
この手法を応用するなら、「コッホ先生のツベルクリン注射」とか、「ジェンナー先生の種痘」も効きそうです。
そういえば大手予備校の出す参考書などもこの手法で作られていますよね。
“&”を使って文字列結合
さて、思いつくかぎりのおばさんの名前と、上記1位から5位までの給食名を組み合わせようとしたのですが、ここで問題がおきます。
バカ正直に順列組み合わせで名前を作って、羅列していっては非常にめんどうくさいことになりますよね。
そこで、”&”の出番です。
“&”による文字列の結合で給食メニューを作ってみた
思いつくかぎりの女性名を用意
まず、A列に思いつく限りの西洋っぽい女性名を羅列していきます。
キリスト教圏はスタンダードネームが多いので、日本人にも思いつきやすいですよね。
愛称っぽいものも入れるとかわいいですよね。
入力し終わったら、それを5セット、列方向にコピペしていきます。(今回は5つのメニューにすべての名前を合わせてみるので)。
※本来ならこのあたりの処理はいっそVBAでやったほうがスマートにできるのでしょうが、ここではスルーしておきます。(ほらぁ、私って会社のパソコンでマクロ組むと、いろいろ関係ないところいじっちゃいそうでびびっちゃう人じゃないですかぁ)
給食のメニューを用意
そしてB列のもっとも上のセル(B1セル)には「おばさんの」と入れ、名前が入力されているかぎり下のセルにコピペしていきます。
コピー元の文字列の入ったセル(B1)の右下隅にカーソルが十字に表示されるよう合わせ、そのままドラッグ、というのが簡単でしょう。
そののち、C列に上記1位から5位までの給食名を書いていきます。
C1~C29までは5位の「グリンピースごはん」、C30からC59までは4位の「レーズンパン」のように、1種類を29個(A列の女性名の種類と同じだけ)かためてコピーしていきます。
いよいよ”&”の出番
そしてここで今回の文系EXCELテクニック、”&”で文字列結合 の出番です。
果たして膨大な数の文字列の結合はうまくいくのか?
不人気の給食はおいしくなるのか?
乞うご期待!
次回に続きます。