大学入試の小論文攻略(5) ~構成編・上~

 

こんにちは、あなたの街の文系男子、トム・ヤムクンです。

これまで、4回にわたってお届けしてきた小論文シリーズもいよいよ今日で最終回です。

そして最終回にもかかわらず、ここで非常に基礎的な情報をお伝えします。

そもそも小論文というのは「序論」「本論」「結論」の3段構成で書くのがおすすめです。

「いきなり何を言い出すんだ」という方のために、ご説明いたしましょう。

これは、小論文を3つに分け、それぞれに別の役割をもたせることで、わかりやすく論述するための方法なのです。

というわけで本日は、小論文を書くのに欠かせない基礎知識「構成」に関してお話していきます。

 

概要 小論文のだいたいの構成

小論文って、乱暴に要約すると以下のような形を共通の構造として持っています。

序論:これから述べる話の概要を述べ、問題提起をする
本論:その問題提起に対する自分なりの答えを述べ、それが正しいことを論証する
結論:上記の論証のうえで、これからこの問題に対してどうしていくべきなのか、という展望を示す

まず、これを見て「文章の構成って起承転結じゃないの?」と思った方がいるかもしれません。しかし、あれは漢詩のための構成であって、通常の文章には向かないのです。

起承転結で小論文の構成をつくると、無駄に長く書いてしまったり、余計な要素が入って文意が混乱することがありますので、軌道修正が可能であれば、序論ー本論ー結論の形に軌道修正することをおすすめします。(ちなみにフィクションでも同じことが言えます)

さてさて、そのように3段構成で文章を書いていっていただきたいのですが、これでわかったような気になってはいけません。

「結局、序論の1行目にはなんて書いて、2行目にはなんて書けばいいのか」ということがわからなければ、行き当たりばったりの駄文から抜け出すのは困難です。

そこで、まあ各行とまではいかなくても、もう少し詳しく書けるテンプレートをご用意しました。

 

1.序論 「私がいまから論じたい内容はこれなのですが(テーマの提示)、この問題に対して私は〇〇という意見を持っています(意見)。この問題を解決するにはどうすればよいのでしょうか(問いかけ)

2.本論「そもそもこの問題を分析していくと、Aということ(証拠1.)、Bということ(証拠2)がわかります。そのため、この問題は☓☓(結論)だということができます。これに対して△△という人もいるかもしれませんが(予想される反論)、私は■■であるため、私は自身の提案のほうが勝っていると考えます。(反論に対する再反論)。以上のことから、この件は〇〇だと言えるのです(意見の再提示)

3.結論「私はこの現状を☆☆という手段で打開すべきだと考えます(主張)。具体的な理由は★★だからです(主張の詳細)。@@のためにも、はやく問題が解決するといいですね(余韻)

 

必要な要素だけを抜き出して整理すると、

 

★テーマの提示
★意見
 問いかけ
★証拠1.
 証拠2.
 予想される反論
 反論に対する再反論
 意見の再提示
★主張
★主張の詳細
 余韻

 

流れによって省略してもいい部分もありますが、★をつけた部分は必須でしょう。

ちょっと上記のサンプルの文の記号のところ(○○とか▲▲)とかに、自分の書こうとしている文の、ふさわしいと思われる要素を入れてみてください。すると、たちまちそれっぽい文章になるはずです。

 

 

 

今回で最終回にしようかと思ったのですが、長くなりそうなので続きは次回に分割します。

次回こそ本当に最終回。これらの各パートがどうして必要で、どのような役割を果たしているのかをみていきます。

 

トム・ヤムクンでした。

 

トム・ヤムクン

ライフハックと手帳を駆使して作家を目指している人。得意分野は手帳と日本史。Twitterアカウント:@tomyumkung01 ※このブログはAmazon.co.jpアソシエイトに参加しています。